本日の作業場ブログは、ハスラーの雹(ひょう)被害板金塗装のご紹介です。
今回のお車は、2024年4月に播磨地方で発生した雹によって損傷したもの。
被害発生から実に2年4ヶ月。
そして、ご予約をいただいてからも約8ヶ月ほどお待ちいただき、ようやくご入庫となりました。
長らくお待たせしてしまいましたが、いよいよ修理スタートです!
今回の損傷は、ルーフなどの上面を中心に、左側面にも一部被害が見られる状態でした。
ボンネットは交換、ルーフと左側面は板金塗装
まずボンネット。
こちらは特に損傷が激しく、今回は板金修理ではなく新品パネルへの交換を選択しました。
一方、ルーフ、ルーフレール、左側面については、できる限りパネルを活かして板金塗装で復元していきます。
マスキングテープで一つひとつマーキングしていますが……
大きなへこみは約300個、そして小さなヘコミまで全て数えてみると、なんと500~600箇所ほど。
今回の板金は、主に**接着剤によるプーリング(接着板金)**で進めていきます。
ただし、もちろん一度引っ張れば終わり、というような簡単な作業ではありません。
ボンネットは取替えなのですが、その他の箇所でも300~400箇所ほどあるのではないでしょうか⋯
1箇所につき平均5回ほど引っ張ってはハンマリングで整えると考えても、単純計算で約1500~2000回。
引っ張って、叩いて、確認して……。
それを一つひとつ繰り返していく、気の遠くなるような作業の始まりです。
気合い入れてまいりましょう💪
接着板金で一つひとつヘコミを復元
ヘコミの中心に専用のタブを接着し、専用工具で少しずつ引き出していきます。
一見すると単純な作業に見えるかもしれませんが、実際にはかなり繊細。
気温やパネルの形状に合わせグルー(接着剤)数種類を使い分けし、さらにはパネル裏側の状況によっても、接着剤の量・接着時間・引き上げる力を変える必要があります。
強く引けば良いというものでもなく、弱すぎれば狙った位置まで戻ってきません。
このあたりは、やはり経験がモノを言う作業ですね。
他の修理車両と並行しながらの作業となりましたが、約2週間かけてようやく板金工程が完了しました。
ルーフレールは、どうしても板金後に歪みが残りやすいため、こちらは板金後にパテを施工。
一方、ルーフ本体は基本的にパテレスで仕上げていきます。
打撃点など、芯の歪みが残る部分についてはサフェーサーで整えていきますが、今回ルーフはサフェーサーもなしで進めていけそうです。
最近では、最終的に残る微細な歪みについては、クリヤー層を研ぎ均して仕上げる方法を取り入れています。
これまで何十台もの雹害車の板金に携わっているうちに、オイラのPDRレベルもだいぶ向上しましたよ^^;
さて、ここから塗装工程へ進みます!
ルーフから塗装スタート!メタリックホワイトを再現
マスキングを施し、まずはメインとなるルーフから塗装していきます。
きれいに塗り上がりました✨️
一見すると普通のホワイトに見えますが、こちらはアルミ粉が入った2コートメタリックホワイト。
光の当たり方によって、ほんのりメタリック感が現れるカラーです。
続いてサイドレール、そしてバックドアも塗装。
こちらもしっかり塗り上がりましたね✨️
塗装が終われば、続いて肌調整。
微細なサンドペーパーを使って、塗装面を研ぎ均していきます。
その後、コンパウンドを使用して、
粗め → 細め → 極細
と段階的に磨き上げ、塗装面を整えていきます✨️
そしてフードパネルは新品パネルへ交換。
新品パネルも当然そのまま取り付けるわけではなく、塗装して仕上げます。
裏面と表面、それぞれ分けて塗装。
こちらが表面の本番塗装です✨️
こちらも同じように、塗装面をサンドペーパーで研ぎ均していきます。
そしてコンパウンドがけ。
粗めから細め、そして極細へと進めて仕上げます。
左側面も接着板金で復元
左側面については、比較的浅いエクボ状のヘコミは接着板金のみで仕上げます。
一方、深いヘコミについては板金後に塗装まで行います✨️
それぞれの損傷状態を見極めながら、必要な箇所だけ塗装することで、できるだけ無駄のない修理方法を選択しています。
そして各部を組み上げれば、いよいよ最終仕上げ。
今回はマースガレージおすすめの、Nano-fil(ナノフィル)3層ガラスコーティングを施工します。
Nano-filは「滑水タイプ」の厚膜ガラスコーティング
Nano-filは、マースガレージでもおすすめしている滑水タイプのガラスコーティング。
水を強く弾くというよりも、水滴がボディ表面をスッと流れ落ちやすい「滑水」が特徴です。
また、比較的しっかりとした膜厚を形成するタイプで、施工後は深みのある艶が楽しめます。
さらにマースガレージでは、通常の施工に加えて独自の3層施工を行っています。
そして施工後は、5年間のオリジナルリコートメンテナンスにも対応。
定期的なメンテナンスによって、ガラス被膜を再形成しながら長く美しい状態を維持していきます。
Nano-filの施工工程
まずは本剤に都度硬化剤を調合し、ボディへ均一に塗布。
密着性の高いガラスコート層を形成しながら、加水分解による硬化反応を促して定着させていきます。
余剰分を丁寧に拭き上げ、さらに仕上げ拭きを行います。
これをボディ全体で小範囲ずつ繰り返しながら、マースガレージ独自の3層施工へと仕上げていきます。
最後はボディ全体をくまなくチェックして施工完了です。
そして……
すっかりきれいになりました✨️
雹によって無数にできていたヘコミもきれいに復元され、さらにNano-filのガラスコーティングによってボディ全体がピカピカに!
今回は、ご入庫から約1ヶ月にわたる作業となりました。
約500~600箇所にも及ぶヘコミを、一つひとつ接着板金で復元。
まさに長い戦いでしたが、こうしてきれいに仕上がると、苦労も吹き飛びますね^^
この度は長期間お待ちいただき、また修理をお任せいただきありがとうございました!!
今後ともよろしくお願いいたします^^
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