本日の作業場ブログはお得意様Nboxのバックドア板金修理をご紹介いたします。
今回ご依頼いただいたのは、バックドア下部にできてしまった手のひら二つ分ほどのヘコミの修理です。
バンパーにも少し傷が広がっていましたが、今回はご予算に応じてバンパーは修理はいたしません。そしてドアの方も通常のスタンダード板金作業の半額の料金での施工提案となりました。
ヘコミの上部にプレスラインがあり、写真では少しわかりづらいですが、ここまでの塗装エリアで修理を完了させることを目指して進めます。
さて、ヘコミですが上から見ると分かりやすいですが、ドアの縁までヘコミが広がります。
まず、ドア縁まで広がるヘコミの修復からスタートします。
板金作業開始
最初はドアの縁の曲がりを戻し、その後、大きなヘコミを修復していきます。
今回はプレスラインを支点にして、接着剤によるプーリング板金で進めます。
この工法は、大きな力を必要とせず繊細に引き出せる場合のやり方で、塗膜を傷つけずに元の形状へ戻せる点が特長です。
今回は上の方になるべくパテエリアを広げたくないためこれで進めて行きます。
この様にある程度元に戻すことが可能です。下側のプレスラインも板金して弾性変形を修正します。
下側の弾性変形がある程度戻るところまで引きました。
この段階でそこそこ面は出てきますが、最終、大きな力が必要な個所は溶着で引き出します。
プレスラインの頂点のヘコミは固いので溶着して引き出します。
ここからはパテで仕上げて行く事にいたします。
パテと研磨作業
板金修復後は、パテを使ってさらに細かく整形し、滑らかになるよう研ぎ均します。
塗装の下地となるサフェーサーを塗布し、さらに研磨して塗装準備を整えます。
クリヤー塗装とグラデーションぼかし
塗装範囲もかなり小さく、尚且つカラーリングにも違和感が出ないようにしあがりました!
仕上げには、クリヤー塗装を4回にわたるグラデーションでぼかし、損傷個所は分厚い膜厚、ぼかし際は薄い膜厚に仕上げました。
クリヤぼかし個所のマスキングを剥がすとこんな感じ。くっきりと塗跡が出ているように見えるかと思いますが、4回のグラデーションを経ることにより、ぼかし際は極薄の膜厚に仕上がっています。
手間と時間はかかりますが、磨き作業の短縮そして何より完成後の仕上がりが良いです。
熱入れ乾燥の後、丸一日置いて、さらに熱入れを行ってからペーパー掛けした所です。
この時点では、塗装の境目が分かりますが、
丁寧なポリッシング作業を行っていくとぼかし個所は全く分からなくなり、時間経過後も境目が目立たない仕上がりになります。
という事で完成!
バンパーキズは塗料を筆塗して目立たなくしました。
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