本日の作業場ブログは、
シエンタ左後方の大きなヘコみ修理
「このヘコミ、交換せずに直りますシリーズ」 のご紹介です。
今回はその【前編】として、
鈑金工程を中心にお伝えしていきたいと思います。
今回の損傷箇所は、
左スライドドア・サイドシル・リアクォーターパネル にかけての、
大きく、かつ複雑に変形した凹み傷。
正直なところ、
通常であれば ほぼ間違いなく交換修理を提案されるレベル の損傷です。
しかし今回は、
「実費修理で、できるだけ費用を抑えたい」
というお客様からのご要望。
なぜ交換せず鈑金なのか?費用と現実を天秤にかけた判断
通常であれば、今回のような損傷は
・スライドドア交換
・リアクォーターパネル交換
・隣接するフロントドアまで含めた延長塗装
といった 「取り換え修理前提」 の見積もりになるケースです。
しかし取り換え修理となると、
-
ドア本体の部品代
-
交換工賃
-
隣り合うパネルまでの塗装費用
が一気に重なり、実費修理ではかなり高額になってしまいます。
一方で鈑金修理の場合、
必要になるのは 部品代ではなく、ほぼ職人の手間=時間。
つまり、
「どれだけ時間をかけて手作業で戻せるか」
という勝負になります。
マースガレージは夫婦で営む小さな作業場です。
その分、大きな工場のように
“時間=そのまま料金”
という考え方だけでなく、
「ここは妥協せず時間をかけてでも、できるだけお安く」
という調整がしやすいのも正直なところ。
今回は、
・実費修理でできるだけ費用を抑えたい
・多少の歪みが残る可能性は了承済み
という条件を踏まえたうえで、
交換ではなく鈑金でどこまで復元できるか
ギリギリの判断で挑戦することにしました。
いよいよ高難易度板金開始!
このように、
もはや原型をとどめていないほどの大きなヘコみ。
……さて、本当に直るのでしょうか?
まずは作業準備から。
リアバンパー、サイドレールカバー、アウトサイドモールなど、
周辺の付属品類をすべて取り外します。
(鈑金の際、スライドドアを一部外さなければ
手当てしづらい箇所があるためです)
それでは、
いよいよ 過酷な鈑金作業 へと進めていきます。
原型を失ったスライドドアをどう戻すか
最初に着手するのは、
スライドドアの「縁(フチ)」の位置出し。
ここが決まらないと、
後の面出しがすべて狂ってしまうため、
まずはここを慎重に整えます。
結果、
縁の位置は比較的スムーズに元へ戻りました。
続いては、
大きく「への字」に折れ込んだ
スライドドア中央部の鈑金です。
ここはまず、
接着剤による引き出し(プーリング鈑金) を中心に進めます。
ドア中央部から後方へと、
引き出す位置を少しずつ移動させながら、
行ったり来たりを繰り返し、
全体のバランスを見ながら整えていきます。
中央部の大きな歪みが、
少しずつ元の形に戻ってきましたね。
続いて、
いよいよ ぶっ潰れて原型をとどめていないドア後方部 へ。
こちらも同様に、
まずは接着による大まかな引き出しから。
一気に引き出そうとしても上手くいきませんし、
最初から「出したい位置」を作用点にしてしまうと、
逆に歪みが増えてしまうこともあります。
このあたりは経験を頼りに、
鋼板に無駄な負担をかけないよう
少しずつ引き出していきます。
なんとか大まかな引き出しが完了。
ここまでのビフォーアフターだけでも、
かなり形が復活してきたのが分かるかと思います。
細かなシワや鋭利に折れた部分については、
ここから 溶接による修正 に切り替えていきます。
ピンを溶接し、
できるだけ「線」で引き出すイメージで進行。
特にアウトサイドモール後端部の復元は難易度が高く、
慎重に形を作っていきます。
その他の細かな凹凸についても、
溶着と引き出しを繰り返しながら、
スライドドア全体を時間をかけて整えていきます。
リアクォーターとサイドシル、限界までの粗出し鈑金
続いては、
リアクォーターパネルとサイドシル の鈑金へ。
特にホイールアーチ付近の損傷が激しいため、
こちらも線でじわじわ引き出し、
必要に応じて点で修正しながら整形します。
サイドシルは同様に、
線で引き出しつつハンマリングを併用し、
形状を戻していきます。
それぞれ、
粗出し鈑金が完了。
ここからは、
溶接パワーを落としながら均し、
パネルの絞りや微細な凹凸を丁寧に整えていきます。
そしてようやく、
パテ前までの下地が完成。
アウトサイドモール後方の形状も、
新品モールにしっかり合うかを確認しながら
フィッティング調整を行います。
パテ作業からサフェーサー塗布まで
いよいよパテ作業へ。
この工程が、
実は今回もっとも時間のかかった作業でした。
(パテ粉で手が汚れるため写真は少なめですが…)
この際、
スライドドアを一部外し、
内部の鈑金作業も同時に進めています。
そして、
塗装前下地となるサフェーサー塗布まで完了。
ここでようやく一段落です。
アウトサイドモールとのフィッティングも問題なし。
次回は、
最終下地作業から塗装・仕上げ工程まで を
【後編】としてご紹介していきたいと思います。
次回に続く
修理・施工をご希望の方は、ご予約をいただいた順にご案内しておりますので、あらかじめご了承のほどお願いいたします。
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